五千円札の「最終製造券」は、新札が発行された先月3日に日本銀行から山梨県甲州市に贈られました。
紙幣に印字された記番号は、いちばん最後に発行されたものより3番目に若く「LD899998J」となっています。
市によりますと、五千円札の肖像となった樋口一葉の両親が現在の甲州市塩山中萩原の出身だった縁などから寄贈が決まったということで、市の甲州市民文化会館で13日から展示が始まりました。
「最終製造券」は日本銀行からの感謝状とともに見開きのケースに展示され、市内に建てられた一葉の文学碑や両親が出会った場所を紹介するパネルなども一緒に飾られています。
日本銀行によりますと、「最終製造券」は一葉が暮らしていた東京・台東区など5つのゆかりの地に一般への公開を前提に寄贈され、市は無料で公開を続けることにしています。
甲州市文化財担当の萩原麻由学芸員は「多くの人に貴重な五千円札を見てもらうとともに一葉のゆかりの地へ足を運んでほしいです」と話していました。