浪江町の津島地区は原発事故のあと帰還困難区域に指定され、立ち入りが厳しく制限されてきましたが、先行して除染などが進められた地区の一部では去年3月末に避難指示が解除されました。
ただ、帰還した人は一部にとどまっていて、住民などで作る実行委員会はにぎわいを取り戻そうと夏祭りを開きました。
祭りのメインイベントはかつて恒例だった盆踊りで、会場となった町の施設には地区に戻った住民や避難先から駆けつけた人、それに地区に移住した人などおよそ100人が集まりました。
そして、民俗芸能を継承している地元の人たちが太鼓や笛でお囃子を演奏し、参加した人たちは14年ぶりに復活した盆踊りを通じて再会や交流を楽しみました。
津島地区から郡山市に避難を続けている60代の男性は「14年ぶりに盆踊りができてうれしかったし、楽しかったです。体が覚えていました」と話していました。
祭りの実行委員長で、津島地区に戻った国分晶子さんは「たくさんの人がそれぞれの思いで輪になってくれて感動しました。懐かしさもありますが、新しいことも少しずつしていきたいです」と話していました。