再処理工場は、各地の原子力発電所から出る使用済み核燃料から再利用できるプルトニウムを取り出す施設で、国が進める核燃料サイクル政策の中核に位置づけられています。
4年前に新しい規制基準に基づく原子力規制委員会の審査に合格しその後、個別の設備の設計などについて審査が続いていますが、提出書類に大量の不備が見つかるなどして、想定より大幅に遅れています。
事業者の日本原燃は完成時期の目標を「2024年度上期のできるだけ早い時期」としていて、来月末までに迫る中、目標を延期する方向で調整を進めていることが関係者への取材で分かりました。
延期の幅は2年半程度とし、2026年度中の完成を目指す方向で検討が進められているということです。
再処理工場は当初、27年前の1997年に完成する計画でしたが、たび重なるトラブルなどのために延期が繰り返されていて、今回、延期されれば27回目となります。
日本原燃はNHKの取材に対し、「決まったものは何もない」とコメントしています。