IAEAのグロッシ事務局長は、外務省の招きで12日から3日間、日本を訪れます。
来日は去年7月以来で、東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水の海への放出が去年8月に始まってからは初めてです。
初日の12日は、林官房長官などと会談するほか、13日は福島県を訪れて原発を視察し、処理水の放出の状況を確認することにしています。
IAEAは、放出の開始以降も安全性の検証を続けていて、ことし1月には、国際的な安全基準に合致していることを再確認したとする報告書を公表しています。
中国などが日本産水産物の輸入停止措置を続ける中、岸田総理大臣は11日、「科学的根拠に基づかない規制は決して認めることはできない。政府一丸となって即時撤廃を働きかけていく」と述べました。
日本政府としてはIAEAの関与を得ながら放出の安全性について国内外の理解を求めていくとともに、輸入停止措置の即時撤廃を粘り強く働きかけていく考えです。