インドネシアの入国管理局が21日発表したところによりますと、1月31日、インドネシアのブラン島の沖合で、ボートに乗ってマレーシアに違法に出国しようとしていた疑いで日本人の男が拘束されました。
その後の調べで、この男は海外向けの果物などの販売事業をめぐる投資詐欺事件に関わったとして、日本の警察がICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配をしていた岡山県の「西山ファーム」の元副社長だとみられることがわかったということです。
「西山ファーム」をめぐっては、元幹部や勧誘役が「海外で果物を販売する事業に投資すれば、元本が保証されたうえで、月に2%から3.3%の配当を受けられる」などと持ちかけて顧客から違法に金を集めたとして、出資法違反の罪でこれまでに有罪判決を言い渡されています。
元副社長の男は、事件で中心的な役割を果たしたとされていましたが、日本政府の関係者によりますと2020年に日本から香港へ出国したあと、2021年4月にトルコ経由でインドネシアに入国したことがわかっていたということで、日本の警察庁がインドネシアの警察に協力を要請し、行方を追っていました。
現地の日本大使館では男の身元の確認を進めています。